小林愛実さんのピアノを聴いた日

華やかなサントリーホール。小林愛実さんのリサイタルへ行ってきました。

帰宅途中も帰宅後も、どこからかあの素敵な音が聞こえてくるようでした。

曲のもっと素敵なところを一緒に感じてみませんか…と、一枚一枚扉を開け放ちながら導いてくれているような演奏、それを支えるあらゆるものの強靭さ。心を掴まれるとはこういうことなのですね!

ふと思ったのは、演奏家が奏する「楽曲」と「聴衆のみなさま」との間は、個人差があれど沢山の扉に閉ざされているのだなあということでした。なぜそう思ったかは先に書いた通りなのですが、小林愛実さんの演奏が、まるでその扉を開けていく様だったからに他なりません。

透明な扉が閉じていても向こう側の美しい景色を見る事はできるわけですが、それを開けて近づくことで風や香りや気配をより近く感じることができるのです。。扉の解放が可能なのは、楽曲に向かい合ってその扉の鍵を手にした人達だけなのですね多分。演奏家とは、それをする人でもあるのか・・・!と思った次第です。

いわゆる古典・クラシックを演奏することの意味が一つ腑に落ちた瞬間で、もう泣くしかないなと、人知れず心の中でうっうと感動していました。ありがとうございました。

ホールに響くあの一音を胸に、また明日も琵琶を弾こうと思います。

※終演後、凄まじい拍手が途切れなく続いて、アンコールはなんと3曲✨

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