稽古で先生がお使いの琵琶「林月(りんげつ・琵琶の名器として有名)」が、今日は殊更に美しく響いていて、その音に触れただけでも良い一日だったのですが、夜からは草月会館へ足を運びました。
「巡礼 イサム・ノグチと雅楽の響き Series 2 東京 / TOKYO」
草月プラザのイサムノグチの石庭がいかに美しい場所であるかは語り尽くされていますから割愛。足を運ぶべき、とだけ書き添えたい。
石の輪郭を照らし出す灯が柔らかくて心地よいのですが、その中で聞こえてくる音も又繊細な光の様。聴覚が視覚を刺激する事とその反対と、聞き手の感じ方もぐるぐると巡っているようで、あぁテーマにとても響き合っているなあと感慨深かったです。
楽人の海松装束が玉虫に光る様、舞人の動きに合わせて袖がひらひらと揺れる様も相まって、後半は見事な春を見るようで。(途中、禁色と言われる黄櫨染はいかばかりか……など思ったりしてもいました。布の重なりと煌めき、本当に美しい。)
舞台の石も石とて、程よく手を入れるという加減の妙が極まってあんなに美しいのだろうと思ったり。。
日々修羅を語っている薩摩琵琶のヒトからすると、こんなに一点の曇りもなく晴れやかな音楽が心底羨ましい。なので時々こうやって幸せの側に引っ張ってもらっています。
本日はご盛会おめでとうございます!
有難うございました。