火事場の馬鹿力という言葉を、しみじみと骨身に感じられた一年だったかもしれません。
音楽家はどう音楽家として日々を過ごしているのか、そういうことを外から見ている立場ではもうなくなってしまったような、そんな一年でした。(間近で、音楽家の有様を飾らずに見せてくれる多くの友人知人に、心からの感謝を)
色々な場所で色々な人に、少しずつ力を分けてもらって今に至る感じです。
これからもこのご縁が続くのかと思うと、それもまた感慨深い。大切にします。
身に余る願いなどないけれど、来年もまた琵琶を通してたくさんの方に出会えることを、心から楽しみにしています。
※2025年の予定が思うよりも遥に早く濃密に展開しています。私一人ではできないことを支えてくださる皆様へ、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
それから。友人やお仕事の先輩が突然旅立ってしまった(ということが重なった)年でもありました。
悔やまれることもあって、いまだに信じられない。何より約束事がある方ばかりだったので、これを執着と呼ぶなら「いいよ解脱できなくて」と思ったりもします。すみません。
とはいえ、突然舞台直前の緊張の最中に故人との約束を思い出して感傷的になったりもするので、そういう時は、「ああ聞いててね」と背筋を伸ばします。そういうこともあるのです。
人それぞれに地獄、とは良くいったものだと思うのですが(天国だってあるだろう)、関わった人にはその人の世界と生活があるのですから。わからないものを良しとしてそのままで、できる限り人に優しく生きていきたい、というのが最近の思考。
やっぱり来年が楽しみ。