弦楽セレナーデ

高校時代、ファゴットで室内楽の洗礼を受けていた頃。
師匠から「君はクラシックの名曲を知らなすぎる」と言われ、その足で購入したのはサイトウ・キネン・オーケストラの「弦楽セレナーデ」でした。そのあまりの弦の美しさに、「どうしたらこの本当の音が聞けるのか、いつか松本へ行かねばならない」など考えていました。
それが叶わぬうちに大人になりましたが、当時は齋藤秀雄氏に関する本を読み漁り、サイトウ・キネン・オーケストラが発足した所以を知り、かくも音楽家の情熱というのは素晴らしいものなのだと、心から感動した記憶です。
実はファゴットの師が私に聞かせたかったのはモーツァルトなのですが、これをきっかけに私がオケに目覚めたのは間違いありません。
どうして音楽ってこんなに美しいんだろう。今も変わらず思う事です。
端くれながら音楽家として歩み始める事となった今のこの世界に、心から感謝します。

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