第57回日本琵琶楽コンクール 2021.10.02 実は琵琶の世界にもコンクールがあるのです。テープ審査を経て本戦へ進むのもなかなかに険しい、流派問わず年齢問わず、熟練達者な人たちが年に一回集い腕を競い合う素敵なコンクールです。何度か挑戦し予選敗退、昨年度はコロナの影響により開催中止、欲張りを諦めて地道にやりだした途端に少し良い風が
御祝 2021.07.28 「御祝」かつては琵琶の伴奏で語られた事もあると言う「奥浄瑠璃」を調べる過程で、東北地方の、それも宮城県北部から岩手県南の「謡」の伝承の諸々と、遠野地方の「氷口御祝(すがぐちごいわい)」を知りました。遠い昔の祝いの席で、誰かが民謡とも小謡ともわからないウタをハリのある声で歌っていたものだなぁ
大原御幸、求道会館にて。 2021.07.28 2015年10月24日の土曜日は、琵琶の師が出演される舞台を拝見に、東大前の求道会館に。建礼門院の語る六道沙汰 「大原御幸」。 語りと能管、篠笛、琵琶、鳴りものにて。会場中に音と声で紡がれた美しい紗の布地が現れたような、とても素敵な公演でした。六道沙汰を語る行為自体が建礼門院の心の
できないことをできるように 2021.05.17 雨上がりの薔薇。門扉へ続く道。薔薇の季節のようです。大家さんが大切にしているお庭に今年も薔薇が咲きました。瑞々しくて大変美しいのです。庭を通るたびに「手をかける」の言葉の意味を思います。それから、最近は孟子の「天の将に大任を是の人に降さんとするや、必ず先づ其の心志を苦しめ・・・・」の一文が
心得る 2020.12.21 「あなたは、演奏者としてそこに在ることを心得ている様に見えました。」と、少し前の演奏会でお声がけ頂いた事がありました。一切を引き受ける、物事の事情やその意味するところを良く理解している、などが「心得る」の意味だとか。過分なお言葉でしたが、素直に嬉しいとも思えました(そこまでたどり着くのにも
暁の歌 2020.12.13 すっかり離れたと思った頃、又側にやって来た音楽。人間万事塞翁が馬。いつか人知れず咲くかも知れない「音を楽しむ」という名の花の種を、ずっと昔に植えて貰っていたのだなとも思います。最近思い出すのは、オタマジャクシを書き直してくれる先生のピンクのボールペン、夕日の当たる埃っぽい部屋の旧い