【演奏後記】旅する琵琶in熊本

「旅する琵琶の会」in熊本。
香福寺様や多くの皆様に温かいご協力を賜りまして、昼・夕ともに満席の盛会となりました。心より、ありがとうございました。

昼回ー忠義と志ー
「大楠公」「毒饅頭」「西郷隆盛」の3曲。
旅する琵琶の会のモットーは「訪れる土地の物語を語ること」なのですが、今回は熊本藩初代藩主・熊本城築城で知られる加藤清正公の、豊臣への忠義心を描いたお話を編集・創作しました。

夜回ー平家物語/伝承と小泉八雲ー
「那須与一」「壇ノ浦」「耳切れ芳一」の3曲。
落人伝承として今も五家荘に残る玉虫御前/鬼山御前の伝説。与一と対峙した平家の女人登場Ver.でお送りしました。

はじめてお聞きになる方が多かったのですが、皆様それはもう熱心にお聞きくださり、通しで1日に6曲お聞きいただいたお客様も!「70分があっという間で面白かった」というご感想をいただき大変嬉しく思いました。またお目にかかります日を心より楽しみにしております。
心より、ありがとうございました。

【滞在中に肥後琵琶をお勉強させていただいたお話】
熊本へ行くならばどうしても!というわがままな願いを快く受け入れてくださり、夢のような時間が実現してしまったこの度の熊本。
「最後の琵琶法師」山鹿さんの後継者でいらっしゃる後藤昭子先生、小太郎さんの演奏を目の前で拝聴。山鹿さんのお使いだった盲僧琵琶も拝見しました。
掲載画像は山鹿良之さんのお使いだった琵琶(琵琶の所有は木村理郎氏)です。

薩摩琵琶との芸の違い、演奏の即興性が詞章にも及ぶ点、楽器の鳴りと糸の話。方言と音楽性。
何より、昭子先生と小太郎さんと夕食を一緒にいただいて、その和やかなお話の延長のようにゆるりと始まるお二人の弾き語りがもう身に沁みました。
(演奏は「安寿と厨子王」より数段を抜粋で。中世の説教節「さんせう太夫」、森鴎外の「山椒大夫」で知られている物語。)

ざらりざらりとした感触の残酷な物語が人の声で語られた瞬間に、色がついたり冷たさや暖かさを感じさせるので、ああもうこれは本当になんだろうなたまらないな・・と思ってひたすら感動しました。

安寿こひしや。ほうやれほ。
厨子王こひしや。ほうやれほ。

後藤先生のお声はどこまでも張りがあって力強くて、この節には本当に涙が出そうだったけど、なぜか明日へのやる気も湧きました。

またぜひ聴きに伺います。本当にありがとうございました!

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